機械要素 – 歯車における減速について

機械設計

減速比とは

ボールねじの記事でも減速比について少し触れましたが、ここでは、例えば「ウォームギヤでモータ軸の回転を\( 1/50 \) に落とした」と記述したとすると、この\( 1/50 \) を減速比と呼ぶことにします。

JISで定義される速度伝達比と逆数になりますが、敢えてここではイメージのしやすさを優先させることにします。

なお、ここで減速比を挙げたのは、別記事で紹介するモータ軸に換算した慣性モーメントを算出するためです。

減速比を回転数で考える

かみ合う両者の歯車の速度は等しいので、

\begin{eqnarray*}   v &=& r \omega_1 \\ &=& R \omega_2 \end{eqnarray*}

\( \omega = 2 \pi n \) より、結局、

\[ r n_1 = R n_2 \]
となり、減速比\( i \) は、以下のように表せる。
\begin{eqnarray*}   i &=& \frac{n_2}{n_1} \\ &=& \frac{r}{R} \end{eqnarray*}

減速比を歯数で考える

かみ合う両者の歯車のモジュールは等しいので、

\begin{eqnarray*}   Mn &=& \frac{2r}{Z_1} \\ &=& \frac{2R}{Z_2} \end{eqnarray*}
となり、減速比\( i \) は、以下のように表せる。
\begin{eqnarray*}   i &=& \frac{Z_1}{Z_2} \\ &=& \frac{r}{R} \end{eqnarray*}

伝達トルク

伝達される力は両者等しいので、各歯車が伝えることができるトルクは半径に比例することになります。つまり、例えば減速比が\( i = 1/2\) のとき、上記定義の通り、

\[ \frac{1}{2} = \frac{r}{R} \]
となり、従動側の歯車の半径は、駆動側の半径の2倍になることがわかります。
さて、ここで従動側と駆動側の歯車で伝えることができる各トルクを求めてみると、
\[ T_1 = r F \]
\begin{eqnarray*}  T_2 &=& R F \\ &=& 2rF \end{eqnarray*}
従って、減速比が\( i = 1/2\) のとき、伝えることができるトルクは2倍になることがわかります。

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