機械要素 – ねじの仕事について

機械設計

はじめに

この記事では、下図のような万力の締め付け力を求める問題を通じて、「ねじの仕事」についての理解を深めたいと思います。この考えは、ボールねじに関する計算においても適用できますので、理解は必須と考えます。

 

 

ねじの仕事

ポイントを下記に記します。

長さ\(a\, \mathrm{[mm]}\)ハンドルを、\(F\, \mathrm{[N]}\)の力で1回転させるのに必要な仕事と、軸力\(P\, \mathrm{[N]}\)の大きさで、ねじが1ピッチ\(p\, \mathrm{[mm]}\)進む仕事は等しい。つまり、\[ 2\pi aF = Pp\] となり、ハンドルに加えるトルクを\(T\, \mathrm{[N\cdot mm]}\)とすると、次のように変形できます。\[2\pi T = Pp\] さらに、ねじの効率を\(\eta\)とすると、入力に効率を掛けたものが出力となるので、最終的に次式となります。 \[ 2\pi T \eta = Pp\]
さて、左辺を詳しく見てみましょう。
仕事\(W\, \mathrm{[J]}\)は、力\(F\, \mathrm{[N]}\)に進んだ距離を掛けたものになります。ここで、進んだ距離というのは、半径\(a\, \mathrm{[mm]}\)の円周ですので、\(2\pi a\, \mathrm{[mm]}\)となります。つまり、\begin{eqnarray*}
W &=& F \times 2\pi a\\
&=& 2\pi \times F \times a\\  &=& 2 \pi T
\end{eqnarray*} となります。
したがって、品物を締め付ける力\(Q\, \mathrm{[N]}\)は、力のモーメントの関係より、
\[ LQ = lP \]
となり、軸力\(P\, \mathrm{[N]}\)を代入すると、最終的に以下の式を得ます。
\[ Q = \frac{2\pi T l \eta}{Lp} \]



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